映画に感謝を捧ぐ! 「案山子男」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエマニュエル・イティアー監督の「案山子男」に
感謝を捧げようと思います。
「案山子男」の恐怖を描いた人気シリーズの1作目?となる本作は
凶悪なユーモアと爽快感に溢れたホラー映画であります。
非業の生と死を遂げた男の復讐劇から
軽妙なる虐殺劇へと移行していくストーリー
活劇性とユーモア精神を兼ね備えた「案山子男」の勇姿
見世物的且つ技巧的な残酷描写
感情移入が困難になるよう設定された登場人物が
一体となる光景は
私に「残虐性と笑いを繋ぐ絆」・「暴力の麻薬性」
「環境と人間の密接な関係」
「アイデア性のある残酷描写&悪のサクセス・ストーリーの醍醐味」を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇的でありながらも「モンスター」としての成長ぶりに心打たれる
奇妙な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「アクション・コメディ系ホラー映画」の秘めたる強豪作であると言えるでしょう。
東映が誇る「殴り込み系極道映画」に
勝るとも劣らぬほどの我慢劇ぶりと
1970~80年代ホラー映画の味わいが融合することによって
背徳的な快感を呼び起こすモンスター映画となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。