映画に感謝を捧ぐ! 「マクベイン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジェームズ・グリッケンハウス監督の  「マクベイン」に感謝を捧げようと思います。 恩人の無念を晴らすために戦う元兵士「マクベイン」と  仲間達の運命を描いた本作は  微笑ましさと凶暴性を兼ね備えた  類い希なる戦争アクション映画であります。  1970~80年代のアメリカ映画界を彩るアクション&戦争映画を総動員した  ストーリー&戦闘シーンと  状況説明を省略し、「見せ場」を繋ぐことによって  物語を滑らかに進行させる手法が一体となる光景は  私に「凶暴性と和やかさが共存する」現象と  アクション映画と喜劇の近似性を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (後日談に固執せず、軽快に幕を閉じることによって  昨今の映画とは一味違う爽快感を生み出している点も見逃せません。)  まさに「革命ごっこ映画」の雄にして  「暴力系パロディ映画」の歴史に輝く強豪作であると言えるでしょう。    ベトナム戦争映画・軍事アクション・スパイ活劇を合体させる知略と  論理性&社会性よりも勢いを重視する精神によって  「アメリカ礼賛の形態を取りつつ、アメリカ流覇権主義を皮肉る」  「子供の遊び心を大人の技で表現する」  「過去の成功作に便乗する」を並び立たせることに挑んだ本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。