映画に感謝を捧ぐ! 「ピラニアシャーク」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はリー・スコット監督の「ピラニアシャーク」に  感謝を捧げようと思います。  生物兵器「ピラニアシャーク」の暴走に巻き込まれた    人々の運命を描いた本作は  ブラック・ユーモアと奇策に溢れたモンスター映画であります。  改造ピラニアによる襲撃よりも喜劇要素を重視し  ご都合主義の限りを尽くしながら進行していくストーリー  アトラクション感覚満載の戦闘シーン  脱力感に満ちたキャラクター造形が一体となって  政府機関&CMマンに潜む無責任体質・軍隊の過剰反応  プライベート&性欲至上主義がもたらす恐怖を写し出していく光景は    私に「軽量モンスター映画」が持つ可能性の底知れ無さと  深く考えることなく見つけられる「突っ込み所」を  舞台的感覚で指摘しながら鑑賞する手法の醍醐味を   目の当たりにする機会をもたらしました。  (生物の本能を超越するほどの「愛」を感じさせる幕切れが  不思議な感動とダーティーな笑いを生んでいる点も見逃せません。)  まさに「ドタバタ喜劇系ピラニア映画」史上屈指の  突然変異的珍作であると言えるでしょう。  証拠隠蔽&損失回収のために  「廃棄された生物兵器をペット感覚で販売する」という  奇想天外な陰謀  壮絶なる愚かしさ&軽薄さによって  ピラニア以上の存在感を放つ人間達  科学&論理性よりも「ハッピー・エンド」を重視したピラニア対策  過去作をもとにした「小ネタ」の数々  緩やかに暴走する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。