映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・ヒル」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はデビッド・デコトー監督の「ザ・ヒル」に    感謝を捧げようと思います。
ザ・ヒル [DVD]
クリエイティブアクザ
2003-08-22

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  突然変異したヒルの大群が巻き起こす  惨劇を描いた本作は  外見以上の風刺性に溢れたモンスター映画であります。  ホラー映画の王道を緩やかに進むストーリー  細切れ的残酷さに満ちた襲撃描写  肉体への過剰なこだわりがもたらす「ポルノ風味」  緊張感の薄い登場人物が  スポーツマンに迫る「薬物依存」の恐怖  学校の隠蔽体質・静かに暴走する個人主義  精神を伴わない「肉体的発達」の空虚  「良心無きテクノロジー」が生態系に与える悪影響を写し出していく光景は    私に「軽量モンスター映画の教材性」と  軽量映画における「キャラクター軽視」の秘めたる効能を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「諸悪の根源」が勝利することよりも  理系の体育会系に対する「負の感情」に戦慄させられる  幕切れとなっている点も見逃せません。)     まさに「学校&スポーツ論系モンスター映画」の一翼を担う  珍作であると言えるでしょう。  大人の事なかれ主義・若者の死&薬物に対する「認識の甘さ」が  巨大ヒル以上の恐怖を感じさせる本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。