映画に感謝を捧ぐ! 「スティール・シャークス」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はロドニー・マクドナルド監督の    「スティール・シャークス」に感謝を捧げようと思います。  武装集団に捕らえられた科学者の救出を命じられた  米海軍特殊部隊の運命を描いた本作は  スリムさ&堅実さが心地良いテロ対策映画であります。  状況説明&キャラクター造形の最小限化  娯楽的ヒーローに依存しない「集団戦スタイル」  アクション&戦争映画系戦闘場面の総動員  海軍の協力による「本物」の活用が  定番的ストーリーに説得力を与えていく光景は  私に「宣伝と娯楽の両立」を可能にする技法の一端と  極秘作戦における「個性の抑圧&友情の重さ」を  目の当たりにする機会をもたらしました。    (国策的な作風でありながら  能天気なハッピー・エンドにせず  苦味の利いた幕切れとする事によって  「戦いの非情さ」を写し出している点も見逃せません。)  まさに「アメリカ礼賛系軽量アクション映画」の  静かなる強豪作であると言えるでしょう。  ロマンス&メッセージに溺れず  暇つぶし規模のスケール感を守り抜く勇気  スピード感溢れるストーリー展開によって  国策臭を緩和する知略  アクション映画的ご都合主義に彩られながらも  現実感と活劇感の均整を保とうとする  バランス感覚を兼ね備えた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。