映画に感謝を捧ぐ! 「大列車強盗(1972年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はバート・ケネディ監督の「大列車強盗(1972年版)」に
感謝を捧げようと思います。
強盗団に奪われた金塊を回収し、持ち主に返すために
雇われた男たちの運命を描いた本作は
1970年代における「西部劇の立場」を写し出す
作品の1つであります。
道中系西部劇の定番から「酒場での喧嘩&早撃ち対決」を抜き取り
アクション映画&道中劇的に加工した
ストーリー・演出・アクションと
主演男優J・ウェインの「真っ向勝負精神」が
奇妙なバランスで共存する光景は
私に、時代の潮流に流されながらも
「正統派西部劇の精神」を残そうとする人々の思いと
予算的制約を「ムード作り&スピード感」によって補う技法の
一端に接する機会をもたらしました。
(西部劇の王道に即したハッピー・エンドと
1970年代的反抗精神が入り交じった幕切れと
なっている点も見逃せません。)
まさに「犯罪映画系西部劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
勧善懲悪とアウトロー精神の間に立つことによって
1970年代を覆う「西部劇不況」を乗り越えようとする
男たちの姿に心打たれる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。