映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・テンタクルズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はグレゴリー・ジエラス監督の「ザ・テンタクルズ」に  感謝を捧げようと思います。  冒険を求めてインドの洞窟を訪れた  男女の運命を描いた本作は  軽量モンスター映画の醍醐味を体現する作品であります。  冒険活劇・ホラー・SF・環境問題をつなぎ合わせたストーリー  王道的且つ薄味なキャラクター造形  見世物的なモンスター造形が一体となる光景は  私に「人の不幸を楽しむ」事によって発生する  罪悪感を緩和する配慮と  「先読みしやすいストーリー展開」を保つことによって  鑑賞者の精神を安らがせ、残酷な状況を笑い所に転じる  娯楽的サービス精神を  満喫する機会をもたらしました。  (「ハッピー・エンド」によって諸問題を隠蔽する幕切れが  社会風刺の香りを放っている点も見逃せません。)   まさに「暇つぶし規模のスケール感」と  「その場しのぎ規模のスリル&サスペンス」に満ちた  謙虚なる珍作であると言えるでしょう。  西洋映画の軽妙さ・東洋映画の愛嬌  お化け屋敷の技を兼ね備えた  数少ないモンスター映画の一つである本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。