映画に感謝を捧ぐ! 「キートンの結婚狂」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエドワード・セジウィック監督の
「キートンの結婚狂」に感謝を捧げようと思います。
B・キートン扮する主人公「エルマー」の
奇妙な恋路を描いた本作は
幕の内弁当的な魅力に溢れたサイレント喜劇であります。
純愛劇・愛憎劇・・舞台裏映画・冒険活劇・災害映画を
軽やかに網羅したストーリーと
活劇的身体能力&コント的戦術に彩られた喜劇技が
一体となる光景は
私に「波瀾万丈性とドタバタ喜劇性の融合」と
シリアスな状況を喜劇的に加工する妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドでありながらも
「悪女映画」の気配を感じさせる
不思議な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル融合型サイレント喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
1本の映画内でストーカー行為と純情の関連性
衝動的結婚がもたらす悲劇
船旅のリスクという重いテーマを
同時に扱いながら
娯楽的サービス精神を失わないスタッフ・キャスト陣に
心打たれる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。