映画に感謝を捧ぐ! 「ファイナル・デッド・コール 暗闇にベルが鳴る」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はグレン・モーガン監督の
「ファイナル・デッド・コール 暗闇にベルが鳴る」に
感謝を捧げようと思います。
1974年の映画「暗闇にベルが鳴る」を
もとにして2006年に作られた本作は
我慢劇の醍醐味に溢れたホラー映画であります。
二転三転する舞台&時間・会話劇風味によって
緩慢化した前半部→凶暴&悪趣味の赴くままに
突き進む後半部という構造によって
単純なストーリーを複雑さ&悪趣味的爽快感溢れる物語へと
変異させるという技法は
私に「緩やかなストーリー展開によってため込まれた鬱屈が爆発する」現象と
「理想の家族」を追い求める精神の持つ暗黒面を
ホラー的に表現する手法の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(携帯電話」の特性を生かした改変が成されている点と
「クリスマス」に対して残忍な皮肉を放つ
決着の付け方となっている点も見逃せません。)
まさに「イベント系ホラー」史上屈指の陰鬱なる怪作であると言えるでしょう。
「クリスマス」に対する変化球的な目線と
サスペンス系犯罪者からホラー系モンスターへと成長していく
殺人者の姿が印象深い本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。