映画に感謝を捧ぐ! 「マーズ・オデッセイ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はスコット・D・ホイーラー監督の「マーズ・オデッセイ」に  感謝を捧げようと思います。  火星居住区壊滅の危機に立ち向かう  人々の運命を描いた本作は  子供心と大人の商略が入り交じった災害SF映画であります。  漫画的ムード満載のストーリー・キャラクター・映像が  アサイラム的な「緩やかさ&明瞭さ」で進行することによって  「地球感覚の火星物語」が生成されていく光景は  私に「暇つぶし規模のスリル&人情」に満ちあふれた宇宙によって  中小映画会社ならではの軽快さ&貪欲さと  アメリカの「開拓精神・家族主義・愛国主義に対する信頼ぶり」を  写し出す技法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「登場人物の死」によって感動を誘発する作劇法を  皮肉るかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「火星探検ごっこ映画」の一翼を担う珍作であると言えるでしょう。  災害映画・SFの伝統にならう学習精神  少年向けコミックの社会的影響力  「時代の潮流」に沿って動くことを可能にする適応力  暇つぶし規模を死守する謙虚さ・CG技術の発展  「社会問題をアイデア化する」娯楽産業の宿命が生んだ本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。