映画に感謝を捧ぐ! 「麦秋(1934年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はキング・ヴィダー監督の「麦秋(1934年版)」に  感謝を捧げようと思います。  都会を離れ、農場暮らしを始めた夫婦と  仲間達の運命を描いた本作は  素朴な爽快感とメッセージ性を兼ね備えた人情劇であります。  「アメリカ流開拓精神&農業」に対する愛情に溢れたストーリーと  サイレント&トーキーの技法がバランス良く配合された演出が  一体となる光景は  私に「娯楽性と教材性・舞台性と映画性・軽快さと人間味」の  平和的共存の形を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (アメリカ映画流ハッピー・エンドの醍醐味を象徴する    幕切れを示した作品の一つであるという点も見逃せません。)  まさに「活劇系人情劇」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  愛郷精神&ポジティブ精神が持つエネルギー  男気と都会性のせめぎ合い・人生の再生を背負いながら  軽やかに進行していく物語&映像が  「不幸の強調」によって感動を煽る作品にはない  素朴にしてエネルギッシュな感動を与えてくれる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。