映画に感謝を捧ぐ! 「セシル・B・ザ・シネマ・ウォーズ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ウォーターズ監督の
「セシル・B・ザ・シネマ・ウォーズ」に感謝を捧げようと思います。
過激な自主映画制作集団に誘拐された
ハリウッド女優の運命を描いた本作は
映画に対する愛情と映画界に対する怒りが交錯する
異色の舞台裏映画であります。
映画界の一角で繰り広げられる
「凶暴なる作家性Vs極度の健全志向&商業主義」を
ブラック・ユーモア&バイオレンス全開で描いたストーリー
アクション、コメディ、サクセス・ストーリーの手法を
総動員した演出法が合体し、嵐の如く荒れ狂う光景は
私に「狂気促進剤としての正義&良識」・「アウトローの輝きと孤独」
「大衆娯楽における暴力&エロの立ち位置」・「暴力と笑いを結ぶ絆」を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇的決着であるにもかかわらず
「格調高いハッピー・エンド」として描かれた幕切れが
人生&娯楽作品の奥深さを体現している点も見逃せません。)
まさに「舞台裏映画」史上最大級の
過激派と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
芸術的狂気&性的欲求に包まれた映画制作集団
彼らに振り回されながらも魅了されていく大女優
暴力&エロティシズムにこだわる映画に
凶暴なる純愛を抱く観客達が力を合わせ
驕れる権力者&良識派を翻弄する姿が
時間と共に快感へと繋がっていく本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。