映画に感謝を捧ぐ! 「MP3」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・マーロウスキー監督の「MP3」に
感謝を捧げようと思います。
コンピューター・ウィルスの暴走がもたらした
人類滅亡の危機を描いた本作は
ジャンル融合の技と省力化精神の利いた
軽量災害映画であります。
近未来SFと悪霊系ホラーを融合させ
2000年代初期の潮流を加えたストーリーと
映像テクノロジーの発展がもたらした「軽量CG映像」が
一体となる光景は
私に「暇つぶし映画に社会派的ムードを与える」技法の一形態と
暇つぶし映画文化と時代性の幸福な結婚の形を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ホームドラマ的ハッピー・エンドによって
社会的&道義的問題を曖昧化する幕切れが
人類史における「勝てば官軍」ぶりを体現している点も見逃せません。)
まさに「ハイテク系モンスター映画」史上屈指の珍作であると言えるでしょう。
驚異的な学習能力&行動力によって
一人?で人類を翻弄するコンピューター・ウィルス「MP3」によって
ハイテク時代の「危険要素」を示しつつ
ワンマン・ヒーロー映画に対するブラック・ユーモアを放つ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。