映画に感謝を捧ぐ!「あゝ結婚」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はビットリオ・デ・シーカ監督の「あゝ結婚」に
感謝を捧げようと思います。
エドゥアルド・デ・フィリッポの戯曲
「フィルメナ・マルトゥラーノ」をもとにして作られた本作は
絶妙のバランス感覚を持った恋愛喜劇であります。
「イタリア流友達以上恋人未満」と呼びたくなるような男女関係を
上品さと下世話性・シリアスとコメディ・情緒とスピード感
スター映画風味と庶民的ムードの均整を保ちながら描くという試みは
私に、イタリア文化の一端・男性と女性の「愛」に関する認識の差
いかなる状況にあっても「ユーモア」を忘れない精神の効能を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(強引でありながらも明るさ&優しさに溢れた幕切れが
男女関係の神秘性と人情の強さを感じさせる点も見逃せません。)
まさに豪快にして技巧的なイタリア流「ドタバタ系恋愛喜劇」で
あると言えるでしょう。
V・デ・シーカ監督+M・マストロヤンニ+S・ローレンの名トリオによる
2作目の映画となる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。