映画に感謝を捧ぐ!「ロスト・ジョーズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はスコット・パトリック監督の「ロスト・ジョーズ」に  感謝を捧げようと思います。  2012年の映画「ジュラシック・シャーク」の  後日談とされている本作は  サメ映画史上屈指の大怪作&凶悪喜劇であります。  淡々と人が殺され、論理性が崩壊していくストーリー  サメ以上の不快感を放つ登場人物  喜劇役者と悪役俳優を兼ね備えたかのような  「巨大サメ」の勇姿が一体となる光景は  私に「無気力の秘めたる効能」・「サメ映画のルール無用化」  「人間よりもモンスターを応援したくなる感覚」を  同時体験する機会をもたらしました。  (実話系映画&疑似実録映画特有に潜む「胡散臭さ」を  軽やかに皮肉るかのような冒頭と  サメ映画史上希に見る「和やか&ユーモラスな決着」を  生んだ作品であるという点も見逃せません。)  まさに「ブラック・コメディ系サメ映画」の極限に挑む  作品であると言えるでしょう。  モンスターとしての恐怖を抑制されながら人間を襲う巨大サメ  悲劇性皆無な「登場人物の死」  緊張感に乏しい主人公  怠慢の極みを目指すかのような悪役達の姿が  鑑賞者の忍耐力を鍛えつつ、笑いをもたらす本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。