映画に感謝を捧ぐ! 「マキシマム・ソルジャー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はピーター・ハイアムズ監督の「マキシマム・ソルジャー」に
感謝を捧げようと思います。
P・ハイアムズ監督&J・C・ヴァン・ダムの名コンビによる
3作目の映画(撮影監督作を除く)となる本作は
特殊なバランスによって想定外の輝きを放つアクション映画であります。
巻き込まれアクションの定番と複雑な人間関係が入り交じったストーリーと
颯爽たる活躍を抑制された主人公の裏側で
人間に厳しく、自然に優しい敵将に扮した
J・C・ヴァン・ダムが凶悪且つユーモラスに暴れ回る光景は
私に、アクション映画における敵役の重要性・戦いの癒し効果
暴力と笑い・ヒーローとモンスタの秘めたる近似性を
暇つぶし映画の枠内で写し出す妙技を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(不屈の闘志と敵将の驕りが生んだ「決着」が
作品のブラック・ユーモア性を高めている点と
後日談やロマンスに溺れないクールな幕切れとなっている点も
見逃せません。)
まさに「変化球系アクション映画」の秘めたる怪作であると言えるでしょう。
ヒーロー的魅力に乏しい主人公を
知的・軽妙・残虐の三拍子そろった敵将によって補う手法と
西部劇+「ランボー」的味わいを持ったアクション・シーンが
爽快且つ感動的な本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。