映画に感謝を捧ぐ! 「バトルフロント」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はゲイリー・フレダー監督の「バトルフロント」に  感謝を捧げようと思います。 チャック・ローガンの小説「Homefront」を  もとにして作られた本作は  素朴な暴力の中にドラマ&メッセージ性を宿す  アクション映画であります。  子供同士の喧嘩が「大人同士の殺し合い」へと発展していく姿を  軽妙且つホームドラマ的に描いたストーリー  素朴な風景美・アクション映画的暴力の連打  小者感に包まれた敵役が融合することによって  「闘いの世界に生きる人間とその家族の運命」  「アメリカ社会の秘めたる閉鎖性」・「自衛精神の暗部」が  写し出されていく光景は  私に、単純明快な活劇ストーリーが「社会派的メッセージ」を放つ現象と  情緒&ストーリー性と暴力的見せ場のバランスに秀でた  アクション映画の醍醐味を目の当たりにする機会をもたらしました。  (愛の勝利を感じさせる「決着」から  正義漢溢れる主人公に芽生えた「狂気」を静かに写し出す  幕切れへと着地することによって  勧善懲悪的ハッピー・エンドとは異なる味わい深さを  もたらしている点も見逃せません。)  まさに「バイオレンス系ホームドラマ」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  S・スタローンの作家性、J・ステイサムの活劇性  アメリカ南部の土着性が一体となり  西部劇&人情劇の流れを汲む世界を輝かせる姿に圧倒される本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。