映画に感謝を捧ぐ! 「映画に愛をこめて アメリカの夜」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフランソワ・トリュフォー監督の  「映画に愛をこめて アメリカの夜」に感謝を捧げようと思います。 映画「パメラ」制作に関わる人々の運命を描いた本作は  貪欲さ・スピード感・バランス感覚に長けた舞台裏映画であります。  多彩な登場人物・複雑化する人間関係・トラブルの連打を  軽快且つ技巧的に処理することによって  ロマンス・人情・サスペンス・アクション・ユーモアが程よく混ざり合った  「映画の生成過程」が誕生する光景は  私に、創作のドラマ性・群像劇の醍醐味・人気商売の光と闇  異世界をのぞき見る楽しさを満喫する機会をもたらした。  (フランスとアメリカの「映画」に対する認識の違いを写し出している点と  ビジネス的成功よりも友情&創作の喜びを重視した  味わい深いハッピー・エンドとなっている点も見逃せません。)  まさに「ジャンル融合型舞台裏映画」史上屈指の  強豪作であると言えるでしょう。  映画制作の哀しくも華やかな内幕を通じて  笑いと感動・大衆性と文学性・リアリズムとファンタジーの平和的共存が  可能であることを示した本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。