映画に感謝を捧ぐ! 「キラー・バグズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。    今回はジョシュ・オルソン監督の「キラー・バグズ」に  感謝を捧げようと思います。 亡き友人を弔うために集まった男女9人の  運命を描いた本作は  外見以上のブラック・ユーモア性に溢れたモンスター映画であります。  悪霊&ウィルス的な能力と  吸血鬼と類似した弱点を兼ね備えた昆虫が  組織力・機動力・学習能力を駆使して  若者達の人間模様を破壊していく光景を  青春映画的緩やかさとホラー的残酷さを使い分けながら  描くという試みは  私に、戦術・天賦の才・チームワークによって弱点を補い  自分たちよりも大きな存在を翻弄するモンスター達を  称えたくなる感覚と  モンスター映画における「理論武装」の難しさを    目の当たりにする機会をもたらしました。      (モンスター映画の定番に即しつつ  宗教を皮肉る幕切れとなっている点も  見逃せません。)  まさに「チームバトル系モンスター映画」史上屈指の  ダーティーな笑いと罪深き爽快感に満ちた作品であると言えるでしょう。  吸血鬼映画・ゾンビ映画・災害映画・青春映画の持ち味と  人々が「虫&政府」に対して抱くイメージを  融合させることによって生を受けた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。