映画に感謝を捧ぐ! 「ノートルダムのせむし男(1923年版)」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウォーレス・ワースリー監督の  「ノートルダムのせむし男(1923年版)」に感謝を捧げようと思います。
ノートルダムのせむし男 FRT-301 [DVD]
ファーストトレーディング
2011-02-22

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 ヴィクトル・ユーゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」を    もとにして1923年に作られた本作は  「映画版ノートルダムのせむし男」の幕開けを告げた  歴史的サイレント映画であります。  恋愛悲劇・モンスター映画・歴史大作の手法が  互いの特性を生かしながら融合することによって  現代にも通じる「中世ヨーロッパの暗部」を写し出していく光景は  私に「見世物性・文学性・社会性」が共存可能な存在である事と  暴力による支配がもたらす「危険要素」を  派手な暴力描写に依存することなく表現する妙技を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (ハッピー・エンドと悲劇が並び立つ幕切れが  人間社会の雄大さ&無情さを示している点も見逃せません。)  まさに「怪奇風恋愛大作」初期を彩る強豪作であると言えるでしょう。  華麗なる舞台・主演男優L・チェイニーの怪演  サイレント&白黒映像ならではの輝きを放つ映像技によって  モンスター&超常現象とは異なる形の「怪奇恐怖」と  正義&愛の「偉大さ&危うさ」・刑罰に潜むサディズムを世に示した本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。