映画に感謝を捧ぐ! 「空の少年兵」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は岡部信次&小山良夫制作の「空の少年兵」に  感謝を捧げようと思います。 霞ヶ浦海軍航空隊に入隊した少年達の  運命を描いた本作は  非娯楽系作品でありながら「娯楽的魅力」を感じずにはいられない  脅威の記録映画であります。  少年兵達の日常を海軍礼賛的に「編集」した作品であるにもかかわらず  スポーツ映画・青春映画・アクション映画的な魅力を感じさせるという  映画的化学反応は  私に、宣伝用映像における「娯楽的表現法」の重要さと  爽やかさ&勇壮さの中に「不吉さ」を感じさせる現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (歴史の激流によって  ハッピー・エンド的な幕切れが「運命の残酷さ」を鮮明化する  作品へと変異してしまった点も見逃せません。)  まさに「ジャンル融合型ドキュメンタリー」と呼びたくなる  不思議な作品であると言えるでしょう。  死&破壊をほとんど登場させることなく  第2次世界大戦史の一端を写し出す作品の一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。