映画に感謝を捧ぐ! 「素晴らしき遺産(1951年版)」

 映画弁護人GHMです。  今回はマリオ・ザンピ監督の「素晴らしき遺産(1951年版)」に  感謝を捧げようと思います。    富豪の遺産を相続するために奮闘する  男女4人の運命を描いた本作は  外見以上に多彩な顔を持つ喜劇映画であります。  滑稽劇、教訓劇、サスペンスが  奇妙なバランスで共存する物語が  大衆性と上品さのバランスを保ちながら  軽やかに進行していく光景は  私に「欲望渦巻く世界をコミカルに表現する」技法と  陰謀劇と喜劇を繋ぐ「見えざる絆」の存在を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (ブラック・ユーモアと優しさが混ざり合った  苦くも和やかな幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「教訓系滑稽劇」の雄と呼びたくなる  作品であると言えるでしょう。  イギリス的ユーモア、サクセス・ストーリー  上流社会を覗く楽しさが  バランス良く配合された本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。