映画に感謝を捧ぐ! 「私の中の娼婦」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は武田一成監督の「私の中の娼婦」に
感謝を捧げようと思います。
妻を失った心の傷を癒すため
港町の温泉宿を訪れた男の運命を描いた本作は
陰鬱なロマンに溢れた恋愛系ポルノ映画であります。
観光旅行映画、アイドル映画、恋愛劇、サスペンスの手法が
和製エロティシズムと融合して
静かに進行していく光景は
私に「愛の暗黒面」を再認識する機会と
旅行の持つ癒し効果、スリル、神秘性を
堪能する機会をもたらしました。
(全ての決着を付けることなく訪れる幕切れが
ある種の「黒き文学性」を発すると同時に
鑑賞者の脳を刺激する機会を与えている点も見逃せません。)
まさに「和製ラブ・サスペンス・ポルノ」界の
静かなる堅実作であると言えるでしょう。
和やかでありながらも閉鎖的な雰囲気を持つ舞台
細切れ的に写し出される主人公の過去&現在
和服ならではのエロティシズムが
覗き見気分の入り交じったを呼び起こす本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。