映画に感謝を捧ぐ! 「スーパー・マグナム」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマイケル・ウィナー監督の「スーパー・マグナム」に
感謝を捧げようと思います。
ブライアン・ガーフィールドの小説「死の願望」を
もとにして作られた人気シリーズの3作目となる本作は
暴力的な快感と皮肉に包まれたアクション映画であります。
「狼よさらば」・「ロサンゼルス」に宿る社会性&哀愁に別れを告げ
主人公と仲間達が犯罪集団に立ち向かう
勧善懲悪映画へと舵を切ったストーリーと
キャノン・フィルムズならではの豪快さと
主演男優C・ブロンソンの重厚感を生かしたアクション・シーンが
俗物的に進行していく光景は
私に「悪漢以上の大虐殺を行う正義のヒーロー」によって
「善良な市民が暴力に染まっていく」恐怖を
社会派風味を感じさせることなく描く大胆さと
我慢劇の特性&勧善懲悪的暴力が放つブラック・ユーモア性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(犯罪者に対する私的制裁を批判する立場にある警察が
主人公に依存し、助けとなる後半→結末が
爽快感と恐怖が入り交じった後味をもたらしている点も見逃せません。)
まさに「1980年代的正義」と「西部劇+戦争映画的暴力」が炸裂する
凶悪なる爽快作の一つであると言えるでしょう。
長年にわたって名コンビぶりを発揮したM・ウィナー監督&C・ブロンソンの
最終章となる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。