映画に感謝を捧ぐ! 「地獄の戦場」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はルイス・マイルストン監督の「地獄の戦場」に  感謝を捧げようと思います。
地獄の戦場 [DVD] FRT-299
ファーストトレーディング
2007-01-25

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南太平洋の孤島に設置された  日本軍のロケット砲を発見するよう命じられた  アメリ海兵隊B中隊の運命を描いた本作は  1930年の映画「西部戦線異状なし」によって  戦争映画系監督となってしまったL・マイルストン監督の  複雑な思いを感じさせる作品の一つであります。  アメリカ礼賛よりも人間模様&心理戦に重きを置いたストーリー  記録映像の有効活用によって予算を抑制しつつ  大作的ムードを醸し出す娯楽的戦術  アメリカ軍目線に徹しながらも    日本軍を「悪役化」を抑えるキャラクター造形が一体となる光景は  私に「戦術」としての文化交流とアメリ海兵隊に配慮しつつ  戦争の残酷さを描くという「綱渡り的作劇法」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (ハッピー・エンドによって「戦争」の傷を隠蔽するかのような幕切れが  情報戦術の恐ろしさを示している点も見逃せません。)  まさに「精神系戦争映画」の一翼を担う一作であると言えるでしょう。  戦争大作の香り・軽量映画の技・青春映画的ムード  アメリカ人の「日本文化」に対するイメージ  指揮官と兵士の複雑な関係が  特殊なバランスで共存する本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。