映画に感謝を捧ぐ! 「侠客列伝」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマキノ雅弘監督の「侠客列伝」に
感謝を捧げようと思います。
「日本侠客伝シリーズ」の流れを汲む
「列伝シリーズ」の1作目となる本作は
時代劇と任侠の風味が絶妙のバランスで配合された
作品であります。
実話系仇討ち劇の雄「忠臣蔵」・明治後期の極道事情
1960年代東映流剣劇アクションを融合させ
アイドル映画的な見せ場作りを施す事によって
華麗なるスター・活劇の爽快感・人情味を兼ね備えた
軽量且つ重厚な我慢劇が生成されていく光景は
私に「我慢→爆発」がもたらす化学反応の醍醐味
ヤクザと暴力団の大いなる相違点
アウトロー性と様式美が共存する世界の輝きを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「壮絶なる最終決戦→速やかなる幕切れ」という流れによって
舞台的高揚感を保ち続けるよう配慮されている点も見逃せません。)
まさに「極道系歌舞伎」の雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
東映任侠路線を彩るヒーロー・ヒロイン・悪役達の人間力と
大衆食堂系暴力と東洋的美学の均整を保つ映像&ストーリーに
圧倒される本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。