映画に感謝を捧ぐ! 「怒りのガンマン/銀山の大虐殺」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャンカルロ・サンティ監督の
「怒りのガンマン/銀山の大虐殺」に感謝を捧げようと思います。
元保安官「クレイトン」とお尋ね者「フィリップ」の
壮絶なる旅路を描いた本作は
暴力性、技巧性、ユーモアが共存する
異色のイタリア西部劇であります。
主演男優L・V・クリーフの静かなるマイペースぶり
活劇的アクション、サスペンス的どんでん返し
イタリア西部劇名物の虐殺、エロ、変態的悪漢が融合しながらも
ユーモラスな雰囲気を生成されるという怪現象は
私に「変化球的な復讐劇」・「謎めいたヒーロー」の醍醐味と
段階的に説明描写を加速させる事によって
もたらされる神秘性を満喫する機会をもたらしました。
(主人公コンビが繰り出すガン・ファイトよりも
悪漢三兄弟の生真面目さが印象深い「決着の付け方」と
なっている点も見逃せません。)
まさに活劇的爽快感と渋味を兼ね備えた
「道中系復讐西部劇」の雄であると言えるでしょう。
イタリア西部劇の定番に即しつつ
勧善懲悪的爽快感と勧善懲悪への皮肉を
共存させるという離れ業を可能にした本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。