映画に感謝を捧ぐ! 「海獣の霊を呼ぶ女」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はエドワード・L・カーン監督の「海獣の霊を呼ぶ女」に  感謝を捧げようと思います。
海獣の霊を呼ぶ女 [DVD]
ランコーポレーション
2016-09-23

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 催眠術師「ロンバルディ博士」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  王道的でありながらもアイデア性を感じさせる    不思議なモンスター映画であります。  段階的に俗物化&小者化していく「悪の博士」  特撮感満載でありながらも  女性的魅力を感じさせるモンスター造形  残虐性よりも愛憎を重んじたストーリー展開が一体となる光景は  私に「金銭&名誉の毒性」・「愛情の暗黒面」に思いをはせつつ  美しくもユーモラスなモンスターの勇姿を  堪能する機会をもたらしました。  (恋愛悲劇の香り漂う「ロンバルディ博士の最期」と  継続化への意欲に満ちた幕切れが  哀愁と微笑ましさを誘う点も見逃せません。)  まさに「ラブ・ロマンス系モンスター映画」の雄と  呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。  庶民的な野望によって海岸を恐怖に陥れる博士と    彼を憎みつつも依存してしまうヒロインに  翻弄されるモンスターに恐れつつも同情してしまう本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。