映画に感謝を捧ぐ! 「勝利の基礎」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は中川順夫演出の「勝利の基礎」に
感謝を捧げようと思います。
江田島海軍兵学校の3年6ヶ月を描いた本作は
娯楽的戦術性に長けた記録映画であります。
「スポーツ映画的映像に戦意高揚的メッセージを加える」手法
「高揚感のある音楽」・「人物像の抑制」が一体となる光景は
私に「戦争遂行」を目的とした組織の法則と
宣伝用映像における「娯楽的技法」の重要性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勇壮なる空気に包まれた幕切れによって
「残酷さ&虚しさ」を感じさせる作品となってしまうという
悲劇を味わった作品であるという点も見逃せません。)
まさに、和製「青春系記録映画」と呼びたくなる作品であると
言えるでしょう。
1940年の記録映画「空の少年兵」の流れを汲みつつ
軍事色を緩和し、青春ドラマ色を強める事によって生を受けた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。