映画に感謝を捧ぐ! 「ナイト・チェイサー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジュリアン・セリ監督の「ナイト・チェイサー」に  感謝を捧げようと思います。  謎のタクシードライバーに追われる男2人の運命を描いた本作は    コンパクトにして贅沢なフランス映画であります。  約80分間の中において  観光旅行映画から巻き込まれサスペンスに転じた後  アクション→異常心理劇→ダーク・ファンタジーへと突き進む  ストーリー&演出は  私に日本文化とフランス風味が融合することによる  映画的科学反応と  日常から異世界へと足を踏み入れる感覚を  同時に味わう機会をもたらしました。  (多少の無理を気にさせないほどの勢いで  アメリカ製コミック・ムービーの序章を思わせるような  ムードを感じさせる幕切れへと向かう大胆さが  他の「どんでん返しサスペンス」とは異なる形の驚きを  もたらしている点も見逃せません。)  まさに「フランス製ジャンル放浪型映画」史上屈指の  怪作であると言えるでしょう。  フランス映画ならではの渋味と趣味人魂が  奇妙なバランスで共存する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。