映画に感謝を捧ぐ! 「ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はファックス・バー&ジョージ・ヒッケンルーパー&  エレノア・コッポラ監督の  「ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録」に    感謝を捧げようと思います。  1979年の映画「地獄の黙示録」の  舞台裏を記した本作は  戦争映画の香りを放つ驚愕の記録映像であります。  アメリカ製ベトナム戦争映画の歴史に輝く狂的大作  「地獄の黙示録」が誕生するまでの道のりを  淡々と映し出したメイキング映像&インタビュー映像から  発せられる「静かなる狂気」は  私に、映画作りと戦争の秘めたる近似性  地域性、物量、思索が人間に与える精神&物理的影響の一端  大作映画に関わる人々の宿命を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (穏やかな雰囲気の中に  映画の持つ可能性と危険要素の拡大を感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)    まさに「歴史大作系舞台裏映画」の一翼を担う強豪作であると  言えるでしょう。  アメリカ史に刻まれた暗部の一つ「ベトナム戦争」と  アメリカ映画界の大物達を魅了し、恐れさせた小説「闇の奥」を  融合させた映画に関わることによって  ベトナム戦争と同種の「狂気&トラブル」の嵐に翻弄され  心を蝕まれていくF・F・コッポラ監督と  彼を取り巻く人々の運命に戦慄を禁じ得ない本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。