映画に感謝を捧ぐ! 「山口組三代目」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は山下耕作監督の「山口組三代目」に  感謝を捧げようと思います。
山口組三代目 [DVD]
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2016-01-06

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 田岡一雄氏の著書「山口組三代目 田岡一雄自伝」を  もとにして作られた本作は  日本映画史の分岐点に荒々しくも哀しげに立つ  実話系極道映画であります。  広域暴力団山口組」の歴史と  東映任侠路線&実録路線の映像技・作劇法・キャスト陣が  一堂に会する光景は  私に日本映画界に訪れた「娯楽映画戦術の変化」  東映における「任侠路線の終焉&実録路線の幕開け」  日本裏社会史の革命期  スター映画的表現法と1970年代精神のせめぎ合いが    娯楽的に写し出される現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (高倉健菅原文太の未来を  無意識的に暗示している一面と  悲劇的でありながらもクールな幕切れが  本作が示す「時代の転換期」をより鮮明化している点も見逃せません。)  まさに「任侠系極道偉人伝」の雄と呼ぶにふさわしい  静かなる過激作であると言えるでしょう。  歴史大作の香り・軽量アクションの軽やかさ・人情劇の味わい  アイドル映画の華やかさ・「過激さを追求する」東映気質が  激しくも美しく共存する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。