映画に感謝を捧ぐ! 「ベトナム激戦史1967/攻防ケサン基地」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はブイ・トゥアン・ドゥン監督の
「ベトナム激戦史1967/攻防ケサン基地」に
感謝を捧げようと思います。
戦地での特殊任務を命じられた北ベトナム軍兵士2人の
運命を描いた本作は
素朴さの中に知略を秘めたベトナム戦争映画であります。
「ベトナム人目線によるベトナム戦争映画」という発想
自然美、東洋風味溢れるキャラクター造形が
緩慢且つ細切れ的なストーリー&アクションを補強していく光景は
私に、アメリカ映画的アイデアを駆使して
アメリカを批判するという戦術と
アメリカ流外交&戦術に潜む残虐性の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(穏やかな映像でありながらも苦味の利いた幕切れが
自然の雄大さ&戦争の愚かしさを体現している点も見逃せません。)
まさに「アメリカ製ベトナム戦争映画」に対する
静かなる反撃の一手であると言えるでしょう。
「ランボー」・「プラトーン」の手法を利用する戦術性と
予算&人員的制約をもろともしない勇気によって
アメリカ目線のベトナム戦争映画に立ち向かう姿に心打たれる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。