映画に感謝を捧ぐ! 「フィアー・フロム・デプス」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はポール・ジラー監督の「フィアー・フロム・デプス」に  感謝を捧げようと思います。  謎のモンスターによって「殺戮の地」と化した  漁港の運命を描いた本作は  外見以上の教訓性を感じさせるモンスター映画であります。  「漁師が海洋系モンスターに襲われる」という  皮肉の効いた発想が  軽量感満載の映像&キャラクターと  モンスター映画の定番に即したストーリーに  「メッセージ性」をもたらすという現象は  私に、食生活に秘められた「残虐性」と  コメディ風味漂う残酷描写の味わいについて    考えさせられる機会をもたらしました。  (ヒーロー的武勇よりも仕掛けを重んじた「決着」が  ハンティングの本質を写し出している点も見逃せません。)  まさに「教材系モンスター映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  映画史に刻まれた強豪作「ジョーズ」・「プレデター」の有効活用  アルバトロス系列ならではのハッタリ精神  コミック的なモンスター造形  人間と魚の関係を逆転させた物語が融合することによって  見世物風味と苦味がせめぎ合う作品となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。