映画に感謝を捧ぐ! 「ラブ・リベンジ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ナウツ監督の「ラブ・リベンジ」に
感謝を捧げようと思います。
妻を亡くした写真家を愛した
ストリッパー「ビーナス」の運命を描いた本作は
性欲と暴力欲がせめぎ合う過激作であります。
情緒不安定なヒロインと優柔不断な男の出会いによって生じた悲劇を
ポルノ、バイオレンス、サスペンスの技法を
豪快につなぎ合わせて描くことによって生じた「混沌」は
私に、複数の娯楽要素をバランス良く配合する事と
男女関係を平穏に終わらせる事の難しさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(物語の論理性維持よりも
「どんでん返しによって鑑賞者を驚かせる」事を
優先させる事によって
人間の持つ「想像力」の恐ろしさを写し出す幕切れを生み出した
作品であるという点も見逃せません。)
まさに「残虐系恋愛悲劇」の歴史に輝く珍作であると言えるでしょう。
恋愛映画的ご都合主義、ホラー映画的見世物主義
サスペンス映画的ストーリー反転主義の赴くままに突き進む
暴れん坊ぶりが炸裂する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。