映画に感謝を捧ぐ! 「ボスニア戦線」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジェラルド・ヘレロ監督の「ボスニア戦線」に
感謝を捧げようと思います。
ボスニア紛争を取材するTVクルーの運命を描いた本作は
「主人公が人を殺さない」・「主人公一行が直接攻撃されない」
数少ない戦争映画の一つであります。
「紛争地帯」サラエボの危険な日常を
不気味なまでのクールさ&和やかさで写し出すストーリー&演出は
私に戦争報道に関わる人々の情熱&狂気と
戦争によって殺戮&破壊が「日常風景」となる恐怖を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ユーモラスな雰囲気の中に「死臭」を感じさせる
異様な幕切れとなっている点も見逃せません)
まさに「道中系戦争映画」史上屈指の
異色作であると言えるでしょう。
戦闘よりも戦争報道の舞台裏に重きを置くという
大胆不敵な発想が
他の戦争映画とは異なる苦味&恐怖を感じさせる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。