映画に感謝を捧ぐ! 「ナンバー10」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はポール・タンター監督の「ナンバー10」に  感謝を捧げようと思います。
ナンバー10 [DVD]
アルバトロス
2015-06-03

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 2014年の映画「レベル15」の続編となる本作は  対称的な要素が絶妙のバランスで絡み合う  テロ対策映画であります。  大衆娯楽的暴力&エロと英国的ユーモア&傲慢さ  2010年代的「自己顕示文化」と  1980年代的「ワンマン・アクション」  アクション映画的ご都合主義と現実的な「事後処理&マスコミ対策」が  1本の映画内で融合していく光景は  私にSFとは異なる「タイムスリップ感覚」と  TV的スタイルによって作られた映画の味わいを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (前作&「ミッション・インポッシブルシリーズ」のパロディ的な決着  アメリカ映画的ハッピー・エンドでありながらも  政治家の傲慢を感じさせる苦い幕切れとなっている点も    見逃せません。)  まさに、アメリカ映画的サービス精神・東映的路線主義  イギリス文化の交流が生んだ  「軽量型空間限定アクション」の教科書と  呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。  前作のアイデア&キャラクターを巧みに流用して  1本の映画を作り上げる節約精神  前作の集団戦から個人戦へと変更し  空間限定映画の長所を生かす事によって  「2作品同時制作」臭を緩和する知略  政治家&マスコミに対する風刺精神が生んだ本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。