映画に感謝を捧ぐ! 「ナバロンの嵐」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はガイ・ハミルトン監督の「ナバロンの嵐」に  感謝を捧げようと想います。  アリステア・マクレーンの同名小説を  もとにして作られた本作は  娯楽界の法則に対する  忠誠心に満ちた戦争映画であります。  1961年に映画化された小説「ナバロンの要塞」の  主人公2人を有効活用する貪欲さ  集団抗争劇風味、007的和やかさ、特撮テクノロジーを  融合させる技術力  論理性を気にせず、勢い任せに突き進む豪快さが  一体となる光景は  私に「娯楽的リサイクル精神」の醍醐味と  A・マクレーン関連作特有の  「笑いの領域に達するほどねじくれ感」を  満喫する機会をもたらしました。  (危機的状況をユーモラスに表現する幕切れが  アクション映画的ハッピー・エンドに対する  静かなる皮肉となっている点も見逃せません。)  まさに「冒険活劇系戦争映画」史上屈指の  珍作であると言えるでしょう。  戦争映画系+シリーズ化作品系監督の雄G・ハミルトンの堅実さと  「ナバロンの要塞」が残した遺産によって生を受け  物語的&キャスティング的問題点を  もろともせずに突き進む姿が楽しい本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。