映画に感謝を捧ぐ! 「サンタが殺しにやってくる」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はルイス・ジャクソン監督の「サンタが殺しにやってくる」に
感謝を捧げようと思います。
おもちゃ工場で働く男「ハリー」の運命を描いた本作は
お祭り感覚と残酷趣味が交錯する異常心理劇であります。
サスペンス、ホラー、ホームドラマの特性を融合させ
幼少期のトラウマが人間に与える影響と
クリスマスに潜む「狂気誘発要素」に迫ったストーリー
光と闇を駆使した映像技
ブラック・ユーモア風味を感じさせるクリスマス音楽が一体となる光景は
私に、自分が「正義」であると信じる人間の残虐性
クリスマスの王道とサスペンス&ホラー要素を融合させる妙技
子供の純真さと大人の打算が交わることによって生じる悲劇を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「ハッピー・エンド的映像&音楽+悲劇的内容」な幕切れが
苦味と優しさの入り交じった味わいを感じさせる点も見逃せません。)
まさに「陰鬱系クリスマス映画」の歴史に残る珍味であると言えるでしょう。
穏やかな外見の中に良い子への愛と
腐敗した大人への憎悪を宿すサンタクロースが送る
「癒しと怪奇恐怖がせめぎ合うクリスマス」に
哀愁と戦慄を禁じ得ない本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。