映画に感謝を捧ぐ! 「パレスチナ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はズベイル・シャシュマズ監督の「パレスチナ」に
感謝を捧げようと思います。
イスラエル軍幹部を狙うトルコ系工作員の
運命を描いた本作は
大作的物量感、、知略、闘志が一体となった
トルコ製戦争映画であります。
1980年代の映画界において覇者となった
イスラエル製映画会社「キャノン・フィルムズ」の手法を利用して
映画界に蔓延する「イスラエル礼賛&中東の悪役化」に抗うという
戦術的映画作りは
私に多角的に歴史を見つめる事と
敵への闘志を燃やしつつ、敵の戦術に「学び」を見いだすことの大切さを
目の当たりにすると同時に
「アメリカ映画」が世界に与えた影響の一端を
再認識する機会をもたらしました。
(後日談に走らず「敵将の最期」で幕を閉じることによって
爽快感と渋味の効いた結末となっている点も見逃せません。)
まさに、トルコ映画界が世界に放つ
大いなる「反キャノン・フィルムズ&逆テロ対策映画」であると言えるでしょう。
アメリカ製アクション俳優とは一味違う
苦味を放つ主人公チームと
残虐でありながらも「自ら戦地に赴く」勇敢さを持った敵将の闘いが
「少人数で大軍を打ちのめす」爽快感と
暴力&憎悪の連鎖に対する恐怖が入り交じった感触をもたらす本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。