映画に感謝を捧ぐ! 「インタースペース」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はクリス・リーディング監督の「インタースペース」に
感謝を捧げようと思います。
地球を目指す宇宙貨物船「オセロット号」の
乗組員達の運命を描く本作は
人工知能と人間の複雑怪奇な交流と
緩慢なるスリル&サスペンスに彩られたSF映画であります。
空間限定SF、地球侵略SF、テクノロジー系SFをつなぎ合わせ
細切れ的&出たとこ勝負的に進行するストーリー&演出は
私に1968年の映画「2001年宇宙の旅」の設定&反説明主義と
2010年代軽量級SFの映像技術が
組み合わされることによって生じる科学反応を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドとも悲劇とも判別しづらい
深遠なる幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「精神迷宮系SF」の一翼を担う難解作であると言えるでしょう。
淡々と進行する危機&死、時間経過を分かりづらくする手法
抽象的情報の連打によって
鑑賞者の精神力を鍛えてくれる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。