映画に感謝を捧ぐ! 「刑事マディガン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はドン・シーゲル監督の「刑事マディガン」に
感謝を捧げようと思います。
リチャード・ドハティの小説「本部長(邦題は刑事マディガン)」を
もとにして作られた本作は
人間味と活劇性が複雑に絡み合う刑事映画であります。
拳銃を奪った凶悪犯を追う刑事コンビと
遵法精神と人情の間で苦悩する本部長の「3日間」を
アクション・サスペンス・人間模様を融合させながら描いていくストーリー
素朴にして豪快なアクション・シーン
勇壮で品のある音楽
渋味の利いた俳優&女優陣が一体となる光景は
私に理想と現実、理性と本能の対立を娯楽的に描く手法
社会派の苦さと勧善懲悪の爽快感を共存させることに挑む人々の勇姿を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(命を賭けて自らの過ちを償った男の「死に様」と
自らの暗黒面をさらけ出され、信念を喪失した男の「生き様」が
静かに写し出される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル融合型刑事映画」の一翼を担う軽量作であると言えるでしょう。
「法的に定められたルールと町の真実に基づくルールのせめぎ合い」に対する冷徹な目線
D・シーゲル監督、R・ウィドマーク&H・フォンダの持ち味
ニューヨークの個性が一堂に会した本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。