映画に感謝を捧ぐ! 「シン・アルマゲドン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はニック・ライオン監督の「シン・アルマゲドン」に
感謝を捧げようと思います。
謎の天変地異によって記憶を失った男「コリン」の
運命を描いた本作は
軽量さと貪欲さの極限を目指して猛進するSF映画であります。
暇つぶし規模の時間内に「SF映画にありがちな要素」を詰め込み
幻惑的描写、時系列操作、TVゲーム級CG映像を多用し
勢い任せに進行するストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「典型的な状況を難解に表現する技法」
「災害系SF映画史の学び方」
「節約精神と世界滅亡の危機を共存させる戦術」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「アルマゲドン路線」の一員として売り出すための工夫が光る邦題と
時間&空間を超越し「ハッピー・エンド」へと導く力業が冴え渡る幕切れが
ある種の「感動」を生み出している点も見逃せません。)
まさに「アルマゲドン路線史上屈指のコンビニ&資料館ぶりを堪能させてくれる
歴史遺産的珍作であると言えるでしょう。
隕石落下、荒廃した世界&人間、政府+ビジネス系陰謀
記憶喪失、異世界&時間移動を
1本のSF映画に挿入するという大いなる実験によって生を受け
軽量級SF映画史上屈指の「混沌」を放つ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。