映画に感謝を捧ぐ! 「スターリン主義の死」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヤン・シュヴァンクマイエル監督の  「スターリン主義の死」に感謝を捧げようと思います。  ソビエト連邦チェコ・スロバキア史の一部を題材とした本作は  独特の怪奇恐怖と苦い政治的ユーモアに彩られた  異色のアニメーション映画であります。  ダーク・ファンタジー風味溢れるアニメーション映像と  実在の写真&発言が融合し  不気味な音楽&クールな解説に乗りながら軽やかに進行していく光景は  私に「政治風刺と娯楽の共存」・「歴史のブラック・ユーモア&ホラー性」  「政治的モンスターの恐怖」の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (命の鼓動と未来への不安が静かに混ざり合う  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ロシア&東欧史入門」の一翼を担う  軽量級風刺劇であると言えるでしょう、  強大なる権力&武力に翻弄される人々の悲哀を  残酷且つユーモラスなアニメーション映像によって写し出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。