映画に感謝を捧ぐ! 「1000の言葉よりも」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はソロ・アヴィタル監督の「1000の言葉よりも」に  感謝を捧げようと思います。  報道写真家ジブ・コーレンの取材活動を  もとにして作られた本作は  脅威的なバランス感覚に彩られた  ドキュメンタリー映画であります。  報道写真家の生き様&彼らを取り巻く人々の思い  イスラエルの過酷な現状に向き合う生真面目さと  「娯楽映画的躍動感」のある映像を保ち続ける配慮が  融合することによって生じる科学反応は  私に、娯楽技法とメッセージ性の共存と  「真実の記録」に魅入られた人々の宿命を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (クールな状況説明の中に  「未来」に対する不安と希望を感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「イスラエル&報道写真家論」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  紛争がもたらす悲劇を発信することによって  世界を変え対という願いと  「特ダネ」を追い求める報道者の本能  娯楽的撮影&編集技と社会派精神が静かにせめぎ合う本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。