映画に感謝を捧ぐ! 「トゥルー・クライム」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はクリント・イーストウッド監督・主演の「トゥルー・クライム」に  感謝を捧げようと思います。
トゥルー・クライム 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ
2011-07-20

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 アンドリュー・クラヴァンの小説「真夜中の死線」を  もとにして作られた本作は  苦味と技巧が絶妙のバランスで配合された  犯罪サスペンスであります。  男2人の運命を交互に描いていく手法  サスペンス系映像技法  主演男優C・イーストウッドの生き様  アメリカが長きにわたって抱え続ける課題の数々が  融合することによって生成されたストーリー&演出が  娯楽的且つ文学的に進行する光景は  私に「物語の加速化によって生じるご都合主義臭を緩和する」  「状況説明の過剰化を防ぐ」  「娯楽的盛り上げを抑制しつつ、スリル&サスペンスを保つ」  テクニックの一端と  「イメージ支配の恐怖」・「アメリカの犯罪捜査事情」を  映画的に表現する技法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「万事解決のハッピー・エンド」に背を向けて  渋味の利いた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「巻き込まれ+探偵系サスペンス」の雄と  呼びたくなる作品であると言えるでしょう。  唯一の才能によって「堕落した人生」からの脱却を図ろうとする事件記者と  「絶望の底なし沼」に陥り、死を間近としながらも  心の奥底で「真実による救済」を信じる死刑囚の物語が  クール且つ人情味のあるスリル&サスペンスを醸し出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。