映画に感謝を捧ぐ! 「拳銃(コルト)45」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエドヴィン・L・マリン監督の「拳銃(コルト)45」に
感謝を捧げようと思います。
奪われた新型拳銃を取り戻すために戦う武器商人
「ファレル」の運命を描いた本作は
西部劇史上屈指の「合理性」を感じさせる作品であります。
「段取りを簡略化し(見せ場)に力を入れる」
「先住民を(敵役)ではなく主人公の協力者とする」
「戦闘描写の残酷度を抑制する事によって
大量虐殺感を緩和する」手法を
ストーリー展開に支障をきたさないように行う
スタッフ陣のバランス感覚&サービス精神は
私に「暇つぶし」と割り切った娯楽作品の魅力と
状況説明&感動誘発の乱用を避け、物語の躍動感を保つ
「映画的ダイエット」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「勝利は過程を正当化する最良の方法である」という
法則に基づくハッピー・エンドが
爽快感と皮肉の入り交じった感触を与えている点も
見逃せません。)
まさに「宝物奪還系西部劇」史上屈指の軽量感と
知略を感じさせる作品であると言えるでしょう。
勧善懲悪西部劇の法則に沿って進みつつ
「拳銃」に対する過信&自衛精神の暗部を写し出し
白人=善、先住民=悪という法則に抗うことを
可能にした本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。