映画に感謝を捧ぐ! 「ダーク・シークレット」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・ピエール・ヴェルヌ監督の「ダーク・シークレット」に
感謝を捧げようと思います。
海軍兵士「レア・トーマス」の運命を描いた本作は
女性映画史上屈指の「奇襲攻撃」を繰り出す作品であります。
アクション映画的舞台装飾を施しつつ
軍隊特有の男尊女卑、父親に対する思い
男性2人との複雑な関係に翻弄されながらも奮闘するヒロインを描くという
大胆不敵な挑戦は
私にサスペンス映画とは一味違う「意外な展開」
映画的ハッタリの醍醐味
アクション映画的ストーリー展開から
「アクション・シーン」を削除することによって生じる
科学反応を堪能する機会をもたらしました。
(アクション映画風味満載の邦題&宣伝法と
ラブストーリー的ハッピー・エンドに
ささやかなアクション映画要素を加えることによって
生成された幕切れが
商業映画的戦術の一端を写し出している点も見逃せません。)
まさに「軍事系青春映画」の歴史に輝く珍作であると言えるでしょう。
「愛と青春の旅立ち」・「トップガン」の流れを汲み
フランス海軍の強力を仰ぎつつ
活劇性を抑制し、人間模様&ロマンスを増幅されることによって
「アメリカ映画のフランス映画的解釈」の一端を示した本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。