映画に感謝を捧ぐ! 「早射ち無宿」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はネイサン・ジュラン監督の「早射ち無宿」に
感謝を捧げようと思います。
ケネス・パーキンスの同名小説をもとにして作られた本作は
軽業的なバランス感覚を感じさせる西部劇であります。
様々な方向に転がりつつ
軽妙且つ緩やかに進行するストーリーと
西部劇的アイデアをふんだんに用いたアクションが
暇つぶし規模の枠内に収まる光景は
私に、奇想天外さと優等生ぶりが奇妙なバランスで共存する現象と
イタリア西部劇的残酷さを巧みに抽象化する技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(壮絶なるハッタリ&アウトロー感に溢れた邦題と
「バカと煙は高いところを好む」・「勝てば官軍」という
格言を象徴するかのような決着→幕切れとなっている点も
見逃せません。)
まさに「奇策系軽量級西部劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
道中、復讐、陰謀、異種族間交流を豪快に詰め込み
効率主義的&出たとこ勝負的に進行する姿に圧倒される本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。