映画に感謝を捧ぐ! 「無邪気な悪魔におもちゃが8つ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はショーン・マクレガー監督の  「無邪気な悪魔におもちゃが8つ」に感謝を捧げようと思います。  冬山でバス事故にあった子供5人と  山荘に集まった男女8人の運命を描いた本作は  凶暴性と緩やかさが交錯するホラー映画であります。  多彩な殺人法、素朴な残酷描写、ポルノ的お色気  集団戦の醍醐味、愛憎劇&ホームドラマ風味が融合した  ストーリー&演出が  段階的に加速しながら進行していく光景は  私に「子供心理の暗部&世代間の精神的断絶」をホラー的に表現する手法と  ホラー映画における「暴力的アイデア」の重要性を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「悪の勝利」を心和むハッピー・エンドとして描くという  大胆不敵な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「山系集団抗争ホラー」の歴史に輝く    一作であると言えるでしょう。  純真なる狂気と殺人技術を兼ね備えた少年少女団と  俗物感溢れる大人たちの戦いを  アクション映画的発想、モンスター映画的猟奇性  空間限定映画的知略、コメディ的ブラック・ユーモア  ファミリー映画的装飾の限りを尽くして描くことによって  後年の「ホーム・アローン」などに通じる道を切り開いた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。